荒削りという言葉を知ってますか?
荒削りについて考えてみようかと…
かつお節には『荒節』と『本枯れ』とあります。
前者は、1か月ほどで出来上がる、かつお節のこども。
若いかつお節ちゃんですね。
本枯れのかつお節とは、カビ付されて、水分を抜く。
脂を旨みに変えていく。
カチンコチンになるまで水分を抜く、枯れたかつお節さんです。
かつお節は、削ったらすぐに劣化が始まります。
これは、主に、『酸化』が悪さをするんですね。
抜群の栄養があるかつお節も『酸化』で無意味な食材へと変わります。
だから、僕は、『削り器』の重要性を説くのです。
大手は、1回使い切りパックですね。
あれは、考えられています。
窒素充填されて、酸化をできる限り抑えようとしています。
大手は大手で凄いのです。
でもね、お婆ちゃんたちは、すごかったんです。
その都度、必要なだけ削ること。
これが一番美味しいんですね。笑
そして、荒節と枯れ節。
荒節の味わいは『血』なんですね。笑
レバーとかハツとかさ…
まあ、鰹本来の味わいって言っても良いけど…
まだ枯れていない若い分、カツオらしさが残っています。
だからこそ、酸化がより速く進みます。
削った直後は真っ赤でも…
半日経てば、茶色になる。。。
黒ずんでしまうのです。
荒節の削り節。
荒削りなヤツですが、これはこれで個性的ですね。
いいだしが出ます。
だって、僕は、カツオのハツからダシをとりますから…
また、大手は、なまり節を茹でたお湯からもダシを取ると聞いております。
ホントかどーかは、知りませんけどね♪
食品業界の加工技術もホント凄いと思います。
いままで捨てていたものを利用する。
それは大事な事だと思います。
捨てられていたオカラを糖質ゼロ麺に変えていく。
カラダに良いオカラを捨てるのはもったいない。
乾燥おからに変えて、それを数%混ぜ込んで『おから麺』として販売する。
これは、数%入れたモノを前面に押し出して売る商法ですもある。
茶カテキン入り。カニエキス入り。
かつおエキス入り。。。
!?
かつおエキスwww
おーーーーーーーーーーーーーーー
抽出された液体は空気に触れる。
廃棄される食材もまた空気に触れる。
オカラは、粉々になったもの、断面積が広い。
そして、栄養価が高いという事は菌の増殖も激しい。
劣化が激しく、利用法が模索されていた食品廃棄物のひとつだ。
それを企業は努力で、商品に変えていく。
どーでもいい、添加物まみれの食品から…
カラダにいい食品へと…
大企業は、すごいと思う。
あれもこれも話すと何もかもが滑稽に見えてくる。
滑稽な話よりも烏骨鶏のたまごを喰う、現実的な話の方が好きだ。
鶏骨はどうします?だしを取る時に使いますか?
世界中を見渡しても、鶏の骨は良いだしがとれます。
三国志に面白い話がありまして…
『鶏肋』と言う話があります。
捨てるには欲しい…
でも、美味い…
まあ、そんな話なんですけどね…
策士策に溺れる。
アタマが良いと、ウザいと思われ、消されるものです。
話を戻しましょうね。
荒削りなカツオ節。
美味しいと思います。
手火山式ならば、燻香もまだ残っています。
これらが枯れていくと、柔らかくなる。
人生も同じかもしれませんね。
枯れてしまう人もいる。
ギラギラから円熟になり、すごく味わいの深い方もたくさん居る。
枯れると言うことが悪い事ではない。
これは、医療関係者なら良く知っている。
癌になっても老人は進行が遅い。
そして、長寿で亡くなった人のカラダは…
腐敗するのではなく、美しきものである。
人は、永遠には生きる事はできない。
どのように生きるかは、本人次第だとおもう。
荒削りの僕は、どんな仲間と生きていくのか…
どんなグループに参加して、揉まれて育つものなのか…
酸化して、朽ちないように…
円熟するような、かっちょいいオトナになりたいものだ。
こんぶ としお でした。